ロコモティブ…なんちゃらかんちゃらって?

今も昔も、カタカナ文字で意味不明な言葉がよく出てきます。本来外国の言葉で日本語でしっくりくる言葉がないときに使うのが通例でしょうけど日本語で言ってもいいけどさも立派な言葉のように見せようとしてわざとカタカナ言葉にする場合もありますね。(あまりカタカナ言葉は好きではありません…)

さておき、「ロコモティブシンドローム」という言葉がテレビのコマーシャルでもときどき出るようになりました。その本質は重要と思いますので少し説明いたします。

 

これは運動器の障害で移動機能が低下した状態と定義されてますが、骨や筋肉、関節の病気・衰えで動きにくくなる状態のことです。特に年齢とともにその状態が増えてきますので、どちらかといいますとお年寄りの方々への注意喚起のためのものと言えます。今までは年だから動けないのは仕方がないといわれて簡単に片づけられていた(?)状態を、医療が手助けしながら患者さん自身の普段の心がけ(体操や食生活)を改善すればより動ける人生になるという趣旨です。

動けなくなる原因として重要なのが、「骨粗しょう症」、「変形性関節症」、「筋力低下」、「運動神経障害」です。内臓の病気もそうですが病気になる前の予防がまず大事です。

  • 自宅で行う:スクワット体操、片足立ち体操、散歩、その他の運動など
  • 地域活動で:フィットネス運動、体操教室、地域保健活動、介護予防活動など
  • 医療機関で治療:痛みがある、骨関節の変形が強い、急に発症した場合など

食事では、筋肉のもとになるたんぱく質(魚、肉、大豆製品など)がとても大切です。お年を召すほどたんぱく質をとる量が減る傾向にあるようですので積極的にとるように心がけたいものです。そしてそれぞれの患者さんの状態に応じて適切な活動・医療を行っていけばより動きやすい生活を送ることができます。年のせいと簡単に片づけないようにお互いが協力し合って努力していきたいと思います。