めちゃくちゃ痛い石灰性肩腱板炎

突然肩関節周囲に激烈な痛みが出て腕を上げたり広げたりがまったくできなくなります。痛くて腕のつけ根(肩)にさわれません。40から50歳代の女性に多い病気です。肩腱板内に沈着したリン酸カルシウムの結晶によって急性の炎症が起こるためです。
超音波検査やX線撮影で石灰がたまっているのがわかります。

治療方法は、石灰部分に針を刺して局所麻酔薬とステロイド薬を注射します。めちゃくちゃ痛い部分に針を刺すのでとても痛いですがそれをすることで早ければ翌日には痛みが軽くなり腕を動かすことができるようになります。当院では治療の痛みを軽減するために肩関節に麻酔をしてから治療を行なっています。

患者さんの一例をお示しします。

55才の女性の方です。5日前から右肩に強い痛みが出ました。腕を全然上げられませんでした。2日前にはあまりにも痛くて気を失ったそうです。治療としてまず肩の麻酔をした後に石灰沈着している部分に注射をしました。帰宅後はジンジンと病んだそうですが、翌日には落ち着いてきて腕も上げられるようになりました。5日後受診されたときには痛みはほぼなくなり違和感程度になりました。その後は肩関節にヒアルロン酸の注射を2回行い治療終了となりました。