顔に激痛が出て話せません、洗面できません,食事できません…特発性三叉神経痛

顔に触ったり口を動かそうとするとすごい痛みが出て何もできなくなるのが特発性三叉神経痛です。三叉神経は顔の感覚を伝える神経です。顔の痛みが強すぎてまともな日常生活ができません。

 治療方法は

①軽症は内服薬で治まります。ただし飲み続けなければいけません。

②脳の検査で神経が血管に触っているところがわかればそれを緩める手術を行なう場合があります。

③内服薬で治まらない人や手術のできない人あるいは手術したけど再発した人の場合は神経ブロック治療を行ないます。もっとも有効な方法は「高周波熱凝固法」を使用した神経ブロック治療です。

 ある患者さんの治療経過をお伝えします

その方は70代の男性の方でした。約10年前から左の下の歯茎にひどい痛みが出るようになりました。話をするときや食事の時に痛みが出ます。歯医者さんに通い歯を抜きましたが痛みはよくなりませんでした。脳神経外科で脳の検査をしてもらいましたが異常はありませんでした。まずは内服薬を飲んでもらい少しよくなりました。しかし3か月後に内服薬では痛みが治まらなくなり高周波熱凝固法による神経ブロック治療を行ないました。左ほほの感覚が少しもそもそしますが痛みはまったく出なくなりました。その後は内服薬も必要なくなり1年半が経過しています。1年から2年でまた痛みが出てくる人もいますが同じ治療を行なえばまた痛みをなくすことができます。