原因は?
腰にある背骨を腰椎といいます。単純にいいますとだるま落としみたいな短い円筒形の骨が5個縦に重なっていてそれぞれの間にクッションがはさまっています。このクッションを椎間板といいます。これがつぶれて膨らんだり飛び出したりするとそのすぐ後ろに太い神経があるためにその神経に悪さをします。原因は腰椎にあるのですが痛みやしびれという症状は臀部や足の先の方に感じます。
治療方法は?
昔は出っ張ったヘルニアを取らないと症状が取れないと信じられていましたが今は神経周囲の炎症反応がなくなれば多くの症状は改善すると考えられています。軽症のものは内服薬で改善しますが、より重症な場合は神経ブロック治療が強く推奨されています。ブロック治療は神経の異常を改善させる作用があり治癒を早めてくれます。
当院で治療してよくなった一例を紹介します。
その患者さんは2か月前から右の殿部から右足にかけてしびれと痛みが続いていました。いたみどめを飲みましたがよくなりませんでした。夜寝ていても痛みが強く車を運転しているときも痛みが続きました。スポーツの審判をしていましたが痛みのため走ることができませんでした。 神経ブロック治療を週に一回の間隔で4回行い痛みの程度が軽くなり痛みのない日も増えてきました。走ることにも支障がなくなりました。その後2週間から3週間の間隔を空けて3回治療を行ないましたが、ほとんど痛みのない日が多くなり気になる時に痛み止めを飲むとそれでおさまるようになりました。思い切り走れるようになりましたので治療終了となりました。