健康ってなに?障害って何?

健康に対する考え方は人により違います。健康観という言葉があります。実際は健康はそれぞれが主観的にとらえているものです。

世界保健機関の憲章には健康とは何かについての定義のような表現があります。

  • 心身ともに様態が良好であり穏やかな状態であること
  • 身体的精神的社会的に完全に良好な状態であり単に病気や虚弱でないことではない

しかしこれは健康の理想の表現であり現実にはあり得ない気がします。すべての人が全く病気もケガもなく完全に良好な状態を保っていることはとうてい不可能です。

お釈迦様が大昔に「生老病死、度しがたし」と言いました。生まれること、年をとること、病気になること、いずれは死を迎えること、この4つは決して避けられないという意味です。であれば完全無欠な健康状態を願うことはほぼ無理でありかえって自分の生活においてマイナスでしかありません。今の自分が健康ではないと思ってしまうと精神的にも社会的にもネガティブに作用します。病気を抱えているから不幸だと思ってしまうか、病気はあるけれども今これだけのことができるとポジティブに受け止めて行動するか。

これは障害者という言葉にも共通点があります。障害者とは「心身の障害の発露により生活に制限を受ける者」だそうです。でも障害ってなんでしょう?一般的な人が持っている機能の一部を欠くということでしょうか?一見障害のない人々だって皆できることには個人差があります。足が速い人がいれば遅い人がいます。暗算が得意な人がいて計算が苦手な人がいます。音楽にすぐれる人がいて音楽が苦手な人がいます。目の見えない世界的に有名なピアニストがいます。足は動かないけどテニスの世界一上手な人がいます。みなそれぞれの個性と言っていいのではないですか?

病気があっても障害があると思われていても今自分が持っている能力、何かをできる力を十分に表現しようとすることはすばらしいことです。人それぞれいろいろな原因でできることできないことがありますがお互いの個性を認め合って尊重する。そのようなポジティブな人生を生きたいですね。